東急不動産ホールディングスグループは、事業活動において、社会への適切な対応をサプライチェーン全体で行うためには、ステークホルダーとの協働が
東急不動産ホールディングスグループは、事業活動において、社会への適切な対応をサプライチェーン全体で行うためには、ステークホルダーとの協働が必要かつ重要であると認識しています。
特に、当社グループがかかわる不動産事業は、開発から運営まで事業期間が長期にわたり、地域や関係者に与える影響が大きいため、さまざまなステークホルダーとの緊密な連携が必要です。また、当社グループにとって、地域社会の発展に寄与する、住宅、オフィスビル、商業施設、リゾート施設などを開発・運営することは、事業機会の創出、競争力の向上につながると考えています。
そのような課題認識のもと、当社グループは、行政や地域社会・設計会社・施工会社・利用されるお客さまなどのステークホルダーと協働し、事業のサプライチェーン全体で、社会の活性化と発展に取り組みます。
東急不動産ホールディングスグループは、サステナブル調達方針の開示を行っております。
東急不動産ホールディングスグループ(以下、当社グループ)は、「事業活動を通じて社会課題を解決し、ステークホルダーとともに、サステナブルな社会と成長を実現します。」というサステナビリティビジョンのもと、ESG(環境・社会・ガバナンス)を重要な経営課題と位置づけ、ESG 経営を推進しています。
近年、社会課題や環境問題の深刻化に伴い、企業の意思決定や事業活動は経済合理性のみならず持続可能性にも配慮した上で行われることが社会やステークホルダーから強く求められています。
当社グループは、社会的責任と公共的使命を十分踏まえ、健全な業務運営を通じて経済・社会の発展に寄与するとともに、コンプライアンスの徹底を図り、常にステークホルダーから信頼されるグループを目指しております。今般、事業活動を行う上で自らの社会的責任を認識し、その責任を果たすべく、サステナビリティビジョンの実現に向けて「サステナブル調達方針」(以下、本方針)を策定いたしました。
自らが本方針による調達活動を推進することで、ESG 経営の強化及びサステナブルな社会と成長の実現に貢献いたします。そのためには、パートナーである取引先様をはじめとするサプライチェーン全体での取り組みが必要かつ重要であると認識しております。取引先様におかれましても、本方針の趣旨と内容をご理解いただき、当社とともにサステナブル調達活動を実践いただきたく、本方針を適用してまいります。
【サステナブル調達方針項目】
1)各種法令等の遵守 | 1)-1 各種法令等の遵守の徹底 |
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2)人権の尊重 | 2)-1 国際的な人権及び労働基準の遵守・尊重 2)-2 差別の禁止 2)-3 ハラスメントの禁止 2)-4 地域住民等の尊重 2)-5 権利の尊重 |
3)健全・安全・快適な職場環境の確保 | 3)-1 結社の自由、団体交渉権 3)-2 強制労働の禁止 3)-3 児童労働の禁止 3)-4 最低賃金以上の賃金支払い 3)-5 長時間労働の禁止 3)-6 職場の安全・衛生の対策 3)-7 緊急時への備え 3)-8 労働災害および疾病の防止 3)-9 産業衛生対策 3)-10 身体に負荷のかかる作業への対策 3)-11 衛生設備、食事及び住居の適切な環境の確保 3)-12 外国人・移住労働者の権利保護 |
4)公正な取引の徹底 | 4)-1 腐敗の防止 4)-2 反社会的勢力との関係遮断 4)-3 公正な取引慣行 4)-4 利益相反行為への適切な対応 4)-5 責任ある政治的関与 4)-6 知的財産権の保護 4)-7 開示情報と守秘情報の把握 4)-8 通報・相談制度の整備と報復行為の禁止 |
5)環境への配慮 | 5)-1 気候変動への対応 5)-2 生物多様性の保全 5)-3 汚染防止 5)-4 資源の有効利用 5)-5 適切な水利用 5)-6 適切な森林資源利用 |
6)サービス・品質の向上 | 6)-1 安全性の確保 6)-2 品質管理、品質保証体制の構築 6)-3 商品・サービスに係る必要な情報の開示 |
7)適切な情報の管理 | 7)-1 適切な情報の管理 |
8)BCP の構築 | 8)-1 BCP の構築 |
9)地域社会への貢献 | 9)-1 地域社会への貢献 |
10)サステナブル調達方針実践への協力 | 10)-1 サプライヤーへの展開 10)-2 モニタリングへの協力 |
本方針は、当社グループ各社の事業において調達される全ての商品・サービス・原材料に関わる直接または間接的な取引先様を含む、サプライチェーン全体に適用されます。
以上
2020 年1 月6 日制定
【通報・相談窓口】
本方針に対する違反またはそのおそれのある行為を認識された場合、以下のお問い合わせフォームより通報・相談ください。なお、虚偽・誹謗・中傷・脅迫・業務妨害などの通報はご遠慮ください。
事実関係の調査等におきまして通報者の方にご協力をいただく場合があります。
通報・相談したことを理由として通報・相談者が報復等の不利益を被ることはありません。
2020年1月6日制定
当社グループにおいて購買者はサステナブル調達方針を遵守しています。
当社グループでは、サプライチェーンの課題に対して代表取締役社長直轄の「サステナビリティ委員会」を設置しており、その下部組織である「サステナビリティ協議会」において、グループ横断的にマネジメントを進めています。
健康、安全といった社会課題に配慮して不動産事業に取り組むことは、事業機会の創出、競争力の向上につながると考えています。これらの認識のもと、当社グループは、テナント従業員のために社会課題に取り組みます。例えば、安全については各々の施設において火災などの発生を想定して通報、避難、消火等の訓練をテナント従業員等に対し毎年行っていきます。また健康については、各々の施設において適切な換気を実施し、CO2濃度を定期的に測定するなどにより、良好な空気環境の維持に努めます。
また、均衡な機会提供のため、商業施設におけるテナントの従業員募集において問題のないようテナントとコミュニケーションをとっています。
さらに東急不動産(株)では、運営管理する施設のテナントとともに、資源の消費を抑えるために廃棄物のリサイクル率を上げる取り組みを行っています。オフィスビルではゴミ分別についてのリサイクルガイドを配布し、リサイクルできるゴミとできないゴミの区別やゴミ分別の必要性を説明するとともにミックスペーパーボックスの設置等を推奨するなど、リサイクル促進の啓蒙を行っています。
当社グループにて開発する建物は、直接お客様に販売・賃貸するだけでなく、その後の仲介・管理・運営等、当社グループ企業の業を生み出す重要な資産であるため、その建設を行う施工会社を重要なサプライヤーとして認識しています。
サプライチェーン・マネジメント戦略としては、コスト/工期/品質に関する選定基準を実施部門で定めてサプライヤーの選別を行い、さらに経営の安定性に関して本社部門で実施する財務情報によりスクリーニングを行っています。加えて「サステナブル調達方針」において人権の尊重/健全・安全・快適な職場環境の確保/環境への配慮を定め、サプライヤーのゼネコンに対するデュー・ディリジェンスとしてアンケート調査を実施し、回答結果を発注先の決定における参考指標としています。
当社グループの工事部門では、サステナブル調達方針に従って資材を調達し、お客様に製品を供給しています。
渋谷駅周辺地区の再開発の完成イメージ
当社グループは、魅力的な都市づくりをめざし、都市開発プロジェクトにも積極的に参画しています。
国内屈指のターミナルである渋谷は、交通面のみならず情報・文化面でも地域のハブ的な機能を担ってきました。現在、渋谷の都市機能を根本から見直す取り組みが官民一体で進められており、東急不動産(株)は、この再開発プロジェクトに参画しています。クリエイティブ・コンテンツ産業や都市型観光の拠点としての機能を高め、すべての再開発事業が完了する2027年には渋谷は、国内外からさらに多くの人々をひきつける街へと変貌を遂げる予定です。
東急不動産(株)は全ての不動産開発にあたり、公共交通機関へアクセスできることを設計・開発の基本的な考えとしています。駅近で交通アクセスに優れた立地はご利用のテナントから、移動の利便性や通勤時間の短縮で高い評価をいただいています。環境負荷の少ない公共交通機関利用の促進によりCO₂排出低減にも寄与します。
東急不動産(株)ではすべての開発事業において、障がいのある方にも安全に施設をご利用いただけるよう、設計基準に定める等、対策を行っています。例えばオフィスビルでは、バリアフリー化とユニバーサルデザインを導入し、統一的な対応を図る目的で「オフィスビル・ユニバーサルデザイン指針」を策定しています。また、マンションやオフィスビル、商業施設では、できるかぎり鉄道駅の近くに建設することにより、障がい者が容易に利用できるようになっています。
当社グループでは、サプライチェーンにおける社会課題の取り組みに対し、個別のプロジェクトにおいて、都市再生や交通利便性の高い事業での環境負荷低減、建物のバリアフリー化などを進め、地域社会や利用されるお客さまへの価値創造に取り組んでいます。
当社グループは全ての取引先に対して、下記の遵守を要請しています。
また、以下によりサプライチェーン方針を浸透させています。
東急不動産(株)は国内の総合建設会社に対するデューデリジェンスを2013年から継続して行っています。施設を建設する際には、新規サプライヤー候補や既に発注実績のあるサプライヤーについて経営状況や信用要素、環境問題や社会的問題の有無により企業経営の健全度を評価し、その結果を用いて工事発注先として選定しています。
東急不動産ホールディングス(株)は、サプライヤーの中でも建築物の施工を行う建設会社等を重要なステークホルダーと捉え、サプライチェーンにおける社会・環境課題の解決に取り組んでいます。
2019年度に策定した「人権方針」及び「サステナブル調達方針」に基づき、2020年度には、取引実績のある建設会社24社に対し、「サプライチェーンにおける環境及び社会に関するデュー・ディリジェンス」を実施し、人権や環境等の社会問題について負の影響を特定、調達リスクの把握を行いました。(尚、建設会社に対するデュー・ディリジェンス活動としては、企業経営に関する健全度について財務面を中心とした経営状況及び信用要素のリスク評価を、2013年度から毎年定期的に行っています。)
協議の状況
当社が取引対象とする新規および既存の建設会社等サプライヤーに対し、以下の取組みを行っています。
(2022年度)
2023年度は取引実績のある建設会社2社と社会・環境問題等に関するサプライヤーエンゲージメントをリアルの会議で実施し、前年度のリスク評価を基に、以下について協議しました。
当社はサプライチェーンの人権についてKPIを設けており、サプライヤーへのデュー・ディリジェンスを通じて、環境を含めたサプライチェーンにおける調達リスクの把握と人権等に対する負の影響の防止・軽減を図っています。今後も引き続き、人権や環境リスク低減の実効性を高め、サプライチェーン全体での社会・環境課題解決を推進してまいります。
(株)東急Re・デザインではサプライヤーである施工会社に対し、毎年、経営者やスタッフに対して安全大会等の研修を実施しています。その中では工事における安全対策、人権、認証木材の利用等の社会問題について説明し、外部講師を招いて優良事例を共有するなど、その能力強化に努めています。2022年度は、人権や環境保全等のサステナブル調達について研修を行いました。
東急不動産(株)では、当社が事業主体となっているすべての開発事業において、現地にて安全・環境等に関するサプライヤーの監査を行っています。
東急不動産(株)では、当社が事業主体となっているすべての開発事業において、現地にて安全・環境等に関するサプライヤーの監査を行っています。建設中の現場を定期的に視察し、安全や環境について建設会社がどのような対策をしているかを監査した上で、問題があれば建設会社の責任者と協議して問題の早期解決に向けた対策の実施などに取り組んでいます。
東急不動産(株)では、地域社会の皆様やテナントと対話を行う機会を設け、ステークホルダー全体で地域の課題解決に取り組んでいます。
例えば、地域の共通課題である「防災」については、テナント従業員の皆様と定期的に防災訓練を実施し、その結果について対話をする等により、災害時に安全に避難できるような態勢を整えています。また「地域の美観向上」のため、当社施設が所在する地域の清掃ボランティア活動に当社従業員が参加し、地元自治会や住民の方々との交流・対話を行いながら活動しています。開発時に地元商店会等と対話を行い、必要な場合には地域の荷捌き場を施設内に設置することで、荷捌き時の歩行者の「安全性の向上」を目指す取り組みを行っています。
東急不動産(株)は事業活動を通じた社会課題の解決を目指し、環境にやさしい再生可能エネルギー事業に取り組んでいます。
東急不動産(株)は事業活動を通じた社会課題の解決を目指し、環境にやさしい再生可能エネルギー事業に取り組んでいます。総合デべロッパーとして、地域の理解を得ながら大規模開発を進めてきたノウハウを活かし、全国各地で太陽光発電所や風力発電所などを開発し、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。
また、東急不動産(株)は一般社団法人再生可能エネルギー地域活性化協会の代表理事長を務めています。地域と連携して地域課題に取り組むために、市区町村協議会や県主催の研修会等で講演を行うなどの対話を積極的に行い、地域社会と長期的な関係性を築いていきます。
グループインタビュー
東急不動産(株)の住まい「BRANZ(ブランズ)」では、アンケートやインタビューによるお客さまの生の声を聞く活動「BRANZ VOICE(ブランズボイス)」を行っています。
そこで得られたさまざまな声からお客さまのニーズを把握し、「BRANZ」が持つ知見と総合力による独自の視点で具体化。“暮らしを高める機能美” をコンセプトに、オリジナル商品企画「MEUP(ミアップ)」として開発を進めています。これまで、お客さまから特に声が多かった水回りの調査から、MEUPで開発した、オリジナルのキッチン・洗面化粧室・浴室を物件に導入し商品化しています。
東急不動産ホールディングスグループでは、2009年よりお客さまに満足いただけるサービスをグループ一体となって提供するために、特に施設運営などの業務において、お客さまと接する機会が多い5社※でお互いの持つノウハウや情報の共有などを通じて、サービス向上をめざし「サービス・ウェイ・フォーラム(SWF) 」の活動を行っています。
たとえばSWFの活動のひとつとして会員制ホテルの東急ハーヴェストクラブでは、ホスピタリティあふれるサービスを身に付けることを目的とする研修プログラム「ホスピタリティ感度向上プログラム」を開発しました。
さらに、お客さまのお顔を覚える取り組みと同時に、お客さまにスタッフを覚えていただくことを目的に、スタッフを紹介した「スタッフボード」や名刺代わりにお客さまにお渡しする「フェイスカード」の導入により、お客さまとのリレーションの強化に努めています。
※(株)東急リゾートサービス、(株)東急スポーツオアシス、東急ステイサービス(株)、(株)東急イーライフデザイン、東急不動産SC マネジメント(株)
東急不動産SCマネジメント(株)では、主な商業施設への出店テナントの店長を対象に、同社の運営(リレーション、安全管理、テナントで働くの皆さまの労働環境等)に関する満足度調査を毎年1回実施しています。 アンケートの回答をもとに各施設の課題を抽出し、改善に取り組んでいます。
会員情報誌「こすもす」
会員情報誌「こすもす」
当社グループでは、商品のご購入後やサービスをご利用いただいた後も継続してお客さまの豊かで快適な暮らしのお手伝いをさせていただくため、会員組織「東急こすもす会」を運営しています。10万人を超える「東急こすもす会」会員の皆さまと、会員情報誌「こすもす」や会員専用ウェブサイト「こすもすweb」を通して、コミュニケーションを深めています。特に、2021年に実施したお客様満足度調査では、92.2%の会員様から「満足している」とのご意見を頂きました。今後もお客様とのコミュニケーションの深化に努めてまいります。
また、2021年度からは”企業がいかに自社の顧客を大切に扱っているか、また顧客ロイヤルティをうまくうみだせているか”を測定する「推奨者の正味比率(NPS®)」の測定を開始しています。お客様からのご意見を分析し、より良いサービスのご提供に努めて参ります。
会員情報誌「こすもす」
フリーペーパー「おふぃすと」
東急不動産(株)は、運営するビルのオフィスワーカーの方に、充実したオフィスライフを過ごしていただくため、フリーペーパー「おふぃすと」を発行しています。また、(株)イーウェルと提携して、東急不動産グループ独自の優待情報をご利用いただける入居テナントさま専用ウェブサイト「おふぃすとCLUB」を提供し、ご好評いただいています。
フリーペーパー「おふぃすと」
備蓄倉庫備品の一例
東急不動産(株)の分譲マンション「BRANZ」は、業界に先駆けて備蓄倉庫の分散配置を標準化するなど、これまで防災対策に積極的に取り組んできました。さらに建物構造の強化や備蓄物の整備、管理組合単位の防災活動への備えなどを包括的に整備するとともに、入居者の防災の意識と知識の向上を図り、防災への取り組みを強化しています。
備蓄倉庫備品の一例
当社グループでは、各々の施設において消防法にのっとり明確な消防計画を作成するとともに、所轄消防署の指導に従ってテナント従業員等に対し、通報、避難、消火等の訓練を毎年行っています。
当社グループでは、各々の施設において消防法にのっとり明確な消防計画を作成するとともに、所轄消防署の指導に従ってテナント従業員等に対し、通報、避難、消火等の訓練を毎年行っています。
振動台実験の様子(協力:東急建設(株)技術研究所)
東急不動産(株)では、居住者の皆さまが安全・安心に暮らしていただけるマンションづくりを追求しています。
地震時の家具転倒防止のため、振動台実験を行い、間仕切壁などを家具転倒防止金具取付用補強仕様とし、家具の金具固定の際に十分な壁の強度設定としています。
振動台実験の様子
協力:東急建設(株)技術研究所
耐震システム
(株)東急Re・デザインの「住まいまるごとリフォーム」は、内・外装、設備を一新するだけでなく、「芯から強く、永く住める家」へと再生。また、震度6強の地震と、その後の余震に備える「耐震システム」は耐震補強だけでなく、最新の制震装置を標準搭載。安全・安心な住まいに再生します。
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